自信を持とう!ホテルのお客さまにとって気持ちよいサービス をするための英会話能力とは
わたしは仕事柄、海外のホテルで研修し、働きたいというたくさんの応募者の皆さんと面接します。
年齢も20歳から45歳くらいまでと幅広く、ホテルで何年も働いたベテランから、まだ何の勤務経験もない
人もいます。面接するうえで考慮の対象となることのひとつとして、ご想像どおり、英語による会話能力があります。
ある日、別々の方からとても似た履歴書が送られてきました。A子さんは、TOEICのスコアが900点台。900点と
いうのはほとんどネイティブの英語能力と変わらない、ということです。B子さんは、やっと500点ちょっとのスコ
アでした。
二人の方と面接した後、わたしはB子さんを採用し、A子さんは採用に至りませんでした。なぜでしょうか?
A子さんは英語に長けており、非常に頭の良い方という印象だったものの、会話のスキルがあまりありませんで
した。いっぽうのB子さんは英語はあまりうまくなかったものの、会話能力に優れていました。つまり、英語がつた
なくても、優しく、前向きで、フレンドリーな印象があったのでした。その後、B子さんはアスパイアのプログラムに
参加してイギリスで研修し、行き先のホテルスタッフにもお客様にも非常に受けがよく、1年して帰国したときに
はTOEICのスコアも750までに上達し、すぐに東京のトップクラスの外資ホテルに就職が決まりました。
サービス産業に従事する場合は、英語の深い学問的な知識よりも、会話をうまく運ぶ能力のほうがずっと大切に
なってきます。言い換えれば、文法に精通しているよりも、簡単な英語でもフレンドリーかつ親切な態度で接す
ることが大切なのです。会話に長けていればお客さんの要望により良く応えられるばかりか、英語能力も自然と
上がってきますから、将来のキャリアにも大変役立つことになるのです。
応募してくる皆さんからは、よく「どうやれば英語がうまくなるか」「なにか秘訣はあるか」という質問を受けます。
なにかいい本や方法はないか、という期待あっての質問だと思うのですが、実際には、義務教育でほとんどの
人が長いこと英語を勉強しているのですからこれ以上本や方法論は要らないのです。下には、英語能力アップ
の秘訣というよりも、常識ではありますが、サービス産業でのコミュニケーション能力アップに必要なポイントを挙
げてみました。このポイントさえ押さえれば、間違いなく英会話能力はアップするでしょう。
1.) スマイル! 世界のどこに行っても笑顔は共通です。
意思疎通のもっともシンプルな手段といえるのに、緊張しているとついつい笑顔は忘れがちです。ホテル業
界で働き、充実感を得たいと心から願っていれば、おのずと笑顔が出てくることでしょう。
2.) 間違いから学ぶ。失敗は成功の母といいます。失敗に
慣れれば、学ぶのも早くなるでしょう。お客さんと話していて英語を間違えてしまったら、逆にお客さんはそれ
でリラックスするということも多々あります。努力を続けているかぎり、その姿勢は周りも静かに認めてくれるものです。
3.) 簡単なジェスチャーを活用する。! ばかみたいに思うか
もしれませんが、ジェスチャーは実は非常に活用度が高いのです。また、お客さんに理解してもらおう、という
態度が自然とジェスチャーになるのですから、好感を持たれることにもなるでしょう。
4.) 目を見て話すと相手を大事にしている気もちが伝わる。
日本ではまっすぐ相手の目を見て話すのは失礼だとか恥ずかしいという状況もあるかもしれませんが、欧米では
相手に対し「自分はあなたのいうことをよく聞こうとしている」「あなたの話に興味がある」という気持ちを代弁する
アイ・コンタクトは意思疎通に欠かせません。
5.) 失礼のない佇まい。 相手のなるべく近くに、しかし威圧
感を与えない程度の距離をとって立ち、少し相手のほうに身を傾けるようにして会話をすると、相手を理解しよう
としている態度を伝えることができます。
6.) 自信を持ちましょう。 英語でどうやっておもてなし
していいかわからなくても、ナーバスな態度を取ってしまったらそれだけで相手も不安になります。自分の仕事
ならわかっている、確実におもてなしができるという態度、また相手と意思疎通をしたい、という気持ちを前面に
出せば、言葉の障壁があっても相手は自然にあなたのそうした前向きな態度を評価してくれるでしょう。
これらのポイントは、英語能力にまったく関係ないことがおわかりになったかと思います。それよりも、会話は
どうやって自分を相手に伝えるかにかかっています。英語のレベルがどうであれ、上のポイントを押さえて
おけばどんな外国のお客さんがいらしても十分に対応できるでしょう。Good luck!
マシュー・サスマン:海外ホテルインターンシッププログラム斡旋のアスパイアインターンシップス社日本代表。アメリカ、イギリス、
オーストラリア、マレーシア、タイ、インドネシア、ベトナム、モルディブなど各地ホテルでの
研修プログラムを幅広く手がける。
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